第125話:Zeiss – Opton (ツァイス・オプトン) Sonnar 85mm/f2 F《oberkochenモデル》(CRF)

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今回完璧なオーバーホール/修理が終わってご案内するモデルは、当方がオーバーホール作業を始めた14年前からの累計で捉えても初めての扱いです。

先ずは冒頭で、このような大変希少なオールドレンズのオーバーホール/修理ご依頼を賜り、ご依頼者様に素直に感謝とお礼を申し上げたいと思います・・ありがとう御座います

今回扱ったモデルのマウント規格は「旧CONTAX Cマウント」と言う通称で通る古いマウント規格ですが、右写真のとおり赤色矢印で指し示している箇所に用意されているダイヤルをグリグリと指の腹で回していく方法で、撮影距離のピントを合わせていく手法で撮影するレンジファインダーカメラです (右写真は旧CONTAX IIa)。

この時、このダイヤルを回すことでマウント部の距離計連動環 (リング/輪っか) がグリグリとブルー色の矢印のように回っていくので、撮影距離を調整できる仕組みなのですが、ハッキリ言ってこの仕組みの制御手法自体に「製品設計としての課題が残る」ことを、レンジファインダーカメラ派の方々の多くが誰一人語りません(涙)

このダイヤルを回す「回転するチカラ」は、そのまま距離計連動環に同じ回転するチカラとして伝わりますが、その際そのチカラは途中で分岐して、一部がファインダーの二重像合致へと伝わります。

さらに当然ながら、ダイヤルの回転量と距離計連動環の回転量は100%一致しませから、ダイヤルの回転量のほうが多い/細かくなるよう設計されていると妄想できます。そこからさらに妄想を進めると、内部で複数のラック&ピニオン (歯車とギア) にカムが介在していると想像できます。

するとそれら構成パーツが経年劣化進行に伴い摩耗していく/擦り減っていく状況を想像するのは難くないと考えるのですが・・どうして誰も指摘しないのでしょうか(汗)

例えばオールドレンズにも似たような原理が働いていて、距離環を回す「回転するチカラ」が、光学ガラスレンズや絞り羽根が実装されている重い鏡筒を前後に動かす「直進動するチカラ」に途中で変換されています。

もちろん一部のオールドレンズでは「回転するチカラ」をそのまま変換せずに使う「回転式ヘリコイド駆動方式」と言う原理のモデルもあります。その場合、距離環を回すと絞り環まで一緒に回っていってしまうので、絞り環には多くの場合で両サイドに刻印絞り値が刻まれています。

しかしいずれのオールドレンズでも皆さんが一番気にするのは、ヘリコイドオスメスの摺合せ運動なのでしょうが、実はそのような距離環を回すトルクを決定づけているのは「チカラ伝達経路の製品設計」であって、決してヘリコイドオスメスの問題だけではないのです(笑)

従って当方が行う整備作業の中には、それら「チカラの伝達経路」に於ける経年摩耗レベルの低減、或いは究極的には改善処置を講じるワケですが・・はたしてカメラ側でも同じ処置が執られていると担保できているのでしょうか???

多くの場合で摩耗レベルはそのままに放置されており、プラスして実は経年劣化進行に伴う酸化/腐食/サビすらまるで処置されていないのが実情だと、当方的には受け取っています(汗)

当方と同じように、経年の中で金属材に生じてしまった酸化/腐食/サビを除去して、可能な限り製産時点に戻して組み立てようと努力している整備者が・・いったいどれだけ居るのでしょうか(汗)

だからこそ、当方的にはそれらカメラ側と当方が仕上げるオールドレンズとを、同列で同じ土俵で並べて議論されることに「不条理」との思いが募るのです(涙)

今回扱った個体に限定して申し上げるなら、ハッキリ言って当初バラす前時点にチェックした時の距離環を回すトルク感に比べれば「めっぽう軽いトルク感に仕上がった」と自画自賛しても良いほどに明言できる軽いトルク感に仕上がっています (この点を大袈裟に述べても、結果的に必ずご依頼者様のお手元にこの仕上がっている個体が届く為、それら誇張表現の全てがモロバレします)。

それでもこのように告知してしまうのは、客観的に間違いなく当初バラす前時点よりも軽く変わっているからです(笑)

ところがこの仕上がったオールドレンズを「amedeoアダプタ」に装着すると、途端にトルクが重く代わります(涙)・・おそらく当初バラす前時点のトルクとたいして代わりありません(汗)

それは根本的に製品設計として「距離計連動環」が介在するからと指摘できる道理になるのです。

ちなみにこの時「amedeoアダプタ」単独での操作性は、とても軽く適切なトルク感の印象のままです (当方が所有するのはSONY Eマウント規格用の変換マウントアダプタです)。

旧CONTAXレンジファインダーカメラ側の内部がどうなのか知らないので、確定要素として申し上げられませんが、少なくともマウントアダプタに装着すると元に戻ってしまう (軽くも重くも変化していない・・・) からこそ「原理的な問題」だと捉えたのです・・間違っているでしょうか???

そしてその根拠を見出すなら、このモデルのマウント部に組み込まれている黄銅製の「咬み合わせ環 (リング/輪っか)」の存在をその要因として指摘できるのです。

何故なら、このモデル単独時にその「咬み合わせ環」は機能していないからです。この咬み合わせ環はマウント部の「内爪」に噛み合うことで初めてチカラの伝達が機能し始める原理として製品設計されているからなのです (つまりオールドレンズ単独の時は、この環は単に内部にセットされているだけで、抵抗/負荷/摩擦を与える要素にそもそも該当していない)。

そこから辿るなら、レンジファインダーカメラ側のマウント部内部も同じ原理であるハズになり、ひいて言うなら撮影距離の微調整用に用意されている調整ダイヤルとの間の「チカラの伝達経路」についても言及する必要があるのだと・・考えているのですが、間違っているのでしょうか(汗)

従って残念ながら、今回扱ったこのモデルは「オールドレンズ単独で距離環を回すなら、とても軽い操作性に戻った」と指摘できるのに、おそらくはカメラに装着した時点で「何も変わっていない」との受け取りにしか至らないのだと・・簡単に、非常に簡単に妄想できまッす(涙)

・・哀しいリアルな現実です(涙)

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1932年に戦前ドイツのZeiss IKonから発売されたレンジファインダーカメラ「CONTAX I型」向けに供給されたオプション交換レンズ群の中の一つが今回扱う中望遠レンズSonnar 85mm/f2《oberkochenモデル》(CRF)』のスタート地点です。

←左図は「CONTAX I型」発売時の取扱説明書からの抜粋で、オプ
ション交換レンズ群を紹介しているページです。

標準レンズ域のモデルだけでみても「Biotarあり、Tessarあり、Sonnarあり」と、本当に生唾ゴックンな1ページだったりします(笑) しかもその筐体外装と言ったら「Black & Nickel」と、どうしてこれをそのまま続けて製産しなかったのかと、本当に悔しい限りです(笑)

当時はまだ黎明期だったアルミ合金材も、特にその旋盤機のアルミ合金材に対する精度がまだ途上だった (或いは当時の陽極アルマイト仕上げの歩留まりの悪さ) が為に、僅かな期間で真鍮製/ブラス製にバトンタッチしてしまったのが本当のところなのかも知れませんが、実のところ「🇩🇪 Black & Nickelというドイツライクなデザイン性と金属質のバランスに相当にドイツ南部の匂いを漂わせており 🇩🇪 」この上なく惹きつけられます。

・・まさにZeiss Ikonの工場があったStuttgart (シュトゥットガルト) の趣を妄想します。

なおこのモデルの登場時期が戦前である以上、Carl Zeiss Jena時代からのスタートになりますが、その内部構造は旧東西ドイツの別で全く異なります。先ずそもそも鏡胴「前部/後部」の二分割方式を採る点に於いて同じ立場であるものの、実はCarl Zeiss Jena製モデルのほうは「完全な鏡胴前部のネジ込み式だけで完結」であるのに対し、今回扱った旧西ドイツ側Zeiss-Opton製の製品設計では「鏡胴前部のネジ込み後にイモネジで締め付け固定」であることから、ムリに鏡胴「前部」の前玉近辺を回そうと試みると「アッと言う間に絞りユニットで使っている開閉キーを破断する」と言う結末を迎え、まさに今回扱った個体がその経緯を辿っていた『証拠』を掴んでしまいました(涙)・・残念です。

それは、外そうとして反時計方向に回す時、必然的に掴んでいる指は絞り環に触れて、絞り環まで一緒に回してしまう結果 (フィルター枠が短い為、指で保持する場所が無く、必ず絞り環まで一緒に掴んで回してしまうから)、最小絞り値に到達してもなお強いチカラで回す結果、内部パーツが破断することを示しているからです。

従って基本要素として鏡胴二分割方式を採るにしても、それが必ずしもネジ込みだけで完遂するとは限らないことの良い例として挙げられそうな製品設計の相違を、今回確認しました(汗)

・・「観察と考察」「原理原則」を照らし合わせる必要性とは、このようにマジッで命取りになりかねない怖さを示している、まさにオソロシイ一面すらもつことが実態なのです!(怖)

その『証拠』については後ほどのオーバーホール工程の中でちゃんと説明していますし、実はおそらく当初バラす前時点に確認できていた「絞り環操作時の、よく分からない違和感」の一因とも指摘できそうな印象です(汗)

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さらにこの場を借りて皆様に一つ質問と情報提供のお願いが御座います!

←左の写真は、ネット上から拾ってきた100%同一の状況にある同型モデルの個体から、レンズ銘板の一部を拡大撮影しています。

赤色矢印で指し示している箇所の、Zeiss-Optonの直前に居る「」の字にストロークを与えた特殊文字の理由を教えて頂きたいのです(汗)

この刻印文字と全く同一の刻印が、今回の個体のレンズ銘板にも同じ位置で刻まれているのです。

まさに「」の文字の上辺だけを、左方向に僅かに伸ばした/ストロークの文字ですが、これに該当する特殊文字がどんだけ調べても現れません(汗)

つまり当時のZeiss-Optonによる「創られたロゴ」であると推定できるのですが、その意味と根拠が「???」なのです(汗)

これを例えば旧東ドイツ側Carl Zeiss Jena製オールドレンズのレンズ銘板刻印にあてがうと、例えば「zeissの」は確かに旧東西ドイツの別無く、Carl Zeiss Jenaが1939年に発明した「モノコーティング (複層膜蒸着コーティング層)」を表すロゴであり、それは戦後の旧東西ドイツ分断期に於いては、旧西ドイツ側Zeiss-Optonからの制約を課せられ、旧東ドイツ側Carl Zeiss Jenaが西欧圏に輸出する場合に限り、レンズ銘板に「zeissの」刻印の代用として「」刻印を刻んでいました(汗)

しかしその時、旧西ドイツ側Zeiss-Optonの発売モデルには、モノコーティングを明示するロゴ/刻印「zeissの」が刻まれていました (後には刻印を省くように変わります)。

ところが今回扱ったモデルの製造番号から紐解くと、製産年度は1951年なのです。さらに上左図写真の個体の製造番号では1953年頃とも指摘できます。

凡そ1951年〜1953年辺りの、例えば標準レンズ生きのモデル「Sonnar 50mm/f1.5」などをチェックしてみても、レンズ銘板にはちゃんと「」が刻まれているのです!(汗)

するとどうしてモノコーティングが主流に変わっていた時期に敢えてシングルコーティングを被せてきたのか合点がいきません(汗)

もっと言うなら今回の個体に被せられている蒸着コーティング層は、一部にモノコーティングを被せ、一部にシングルコーティングを使っているのです(汗)

特に前後玉の露出面側に限って、明確な僅かにパープルに偏るブル~系MgF2 (フッ化マグネシウム) のシングルコーティング層」を被せているのが確認できた為、光学設計面から敢えてそのように仕向けてきた考え方だとの考察に至りました(汗)

また実際、旧東ドイツ側Carl Zeiss Jena製オールドレンズの、当時のシルバー鏡胴モデルの中には「」刻印ではなくて、極稀に「」刻印が刻まれているアポクロマートレンズが極々少数顕在します。

該当するのは、例えば一番顕在数が多い「Tessar 50mm/f2.8 」なら、その製造番号は「363xxxx 〜 365xxxx」或いは「Biotar 58mm/f2 」なら「370xxxx」辺りになったりして、モデルバリエーションから語るなら、いずれも「初期型バージョンのどれか (戦前型、或いは前期型以降には出現しない)」ですから、該当個体を絞ることは可能です(笑)

このロゴはもちろん漢字ではありませんが(笑)、正しくは「光学系に入射する光の三原色が、色ズレせずに/色ズレを排除させて、透過させていく様子を明示させたロゴ」であることが、当方の考察の結論として分かっています。

ネット上でこの「王」刻印を、一番最初に「アポクロマートを明示するロゴ」と述べたのは、何を隠そう当方なのです。

確かにネット上では当方を指して「プロにもなれず、マニアすらなれなかった整備者モドキのクソな転売屋/転売ヤー」と罵られてきましたが、ちゃんと理論的に考察する姿勢だけは示し続けているつもりです(汗)

今回のモデルは旧東ドイツ側のオールドレンズではありますが、同じような概念に立って妄想を巡らせるなら「光学系に入射する光が、一部は透過し、一部が反射して屈折していく様子を明示させたロゴ」ではないかとの憶測すら浮かんでくるのです (マジッか???)(汗)

その根拠は「」の上辺だけが左から右方向に通過していく (つまり光学系を透過していく様子を表している) ものの (さらに指摘するなら、縦線はTの文字のように中心に位置していないので、Fのストローク文字と判断した)、そのすぐ下の短い辺だけは「上辺から分岐して、且つ透過しきらずに、まるで消えていくように短めに切れている」ことを根拠にあてがい、上辺を入射光とした時、下辺である屈折光、或いはさらにその下辺から先の縦線として吸収光を表す意味合いに据えて「透過していかない入射光の一部」を明示させていると妄想しました(汗)

これは入射光のエネルギー保存の法則入射光透過光吸収光反射光遮蔽光反射光100% (つまり1n)を根拠としています。

逆に言うなら「反射させることで透過率を向上させる、多光束干渉に拠る180°位相原理の透過率向上」と言う、物理的現象を表したロゴではないかとふんだのです(汗)

入射光が光学ガラスレンズに当たり透過する際に必ず4%分を反射で失う時、透過光の波長別に屈折率が異なる原理から屈折率は変化しつつも、その時即座に近接透過光からの反射光や屈折光による干渉も受けながら、結果的に透過光は4%分を失わずに「反射しながらもその97%以上が透過していく」ように仕向けた物理的現象を指し、それこそが蒸着コーティング層の発明概念の基礎だったことをスネルの法則フレネルの方程式から読み解けるのです。

これは例えば日中に建物の大きな窓ガラスの前に自分が立っていることを想像すると理解できます。外から部屋の内部を覗いてみようと試みた時、窓ガラスに当たっている日光の反射によては、窓ガラスが白く光ってしまって、部屋の中を見ることができません。

ところが自分の立ち位置や見ている高さや角度を変えるだけで、部屋の中を反射を感じずに見ることができてしまいます。

つまりその窓ガラス自体は無色透明なのであって、その窓ガラスを見ている自分の位置と視線の角度が問題だと理解できます。さらにその際、日光が窓ガラスに当たって反射した反射光が、自分の目の網膜に刺激を与えているが故に、白く見えなくなったりしているとの物理的現象に理解が進むのです。

従ってオールドレンズの光学ガラスレンズから反射している反射光は一意に決まっておらず、それはその反射光を捉える「視覚者」の存在と、そもそもの光の存在の2つの条件が揃って初めて構成される環境なのだと納得できるハズなのです。

このような捉え方は、実は今問題視しているガラスの外側から (つまり入射光が放たれている方向から) 眺めている時を想定していますが、その一方でガラスの内側 (前述の例で言うなら部屋の中) から覗き見している人間を見た時、光って見えなくなるかどうかは日光の強さや当たる角度によって人間が黒い影になって見えないこともありますが、多くの場合で自然光であれば、覗き見している人間はモロ見えになります(笑)

この原理を活用した技術の製品がハーフミラーであって、外から内部を見ることが難しくなるよう加工してありますが、これも「反射」を活用した技術です。

前述の例で言うなら、反射しているから外光のほとんどが部屋の中に入っておらず暗くなっているのではなくて、外光は問題なく部屋の中に射し込んでいますが、その一部は間違いなくガラス面の表層面で反射しているのです。

この物理的現象を活用した技術が「蒸着コーティング層」であって、それは「ARコーティング (Anti-Reflection Coating)」であり、反射していく中で入射光が透過していく物理的現象の一つを活用した技術なのです (当時でさえ透過率は97%に到達しており、現在は99%を超えています)。

結果、それが意味するのはこの当時なら、シングルコーティング層の発明しか・・ありません(汗)
(モノコーティングの発明はその次の段階なのが史実として残っている)

これらの洞察は全て『第60話:オールドレンズの光学系に対する、まるでピュアな疑問ばかり、ばかり・・』で詳説していますから、皆様もお読み頂ければ、このように即座に光学系への考察が進みます。

結果、お手元のオールドレンズに対するより一層の慈しみが増すものと・・然り・・です(涙)

話を戻して、何故なら、ノンコーディングの時代の光学設計では、恣意的にワザと故意に反射させる手段が無かったからです。入射光の透過率向上を狙うのは、ひたすらに光学設計に係る着想しか存在しなかったワケで、そういう世界でまさに人生を賭して、自らにムチ打ってもがいていた時代だったのです(涙)・・どうしてもがくのかと言えば、絶えることの無い追求の野心だけに駆られ、天文学的に膨大な計算だけに、ただただひたすらに時間を費やしていく様子は・・あまりにも残酷熾烈で、且つあまりにも卑怯極まる (計算値が期待値に到達しなければ捨てるしかないから) 行為に自ら浸っていたからです(涙)

従って今回扱ったこのモデルは「恣意的にモノコーティングの中にあって、敢えてシングルコーティング層を積極活用させた光学設計の現れとして、まさにこのF刻印を創造した」と受け取りましたが・・はたして真実はどうなのでしょうか???

それはネット上検索でもAIによる案内は「Zeiss-Optonのシングルコーティングを表すロゴ」との答えですが、残念ながら当方は、未だその物理的解説を示す一次資料を見たことがありません(汗)

・・どなたかご存じの方が居ましたら、是非ご教授下さいませ!(祈)

ここから先の続きについては、今回のオーバーホール/修理ご依頼につき、完全解体した全景パーツ写真を『証拠』として載せつつ、光学系の解説とともに実際取り出した光学ガラスレンズの拡大撮影を掲載しながら、デジタルノギスを使い逐一全ての光学硝子レンズを計測したトレース図を掲示し、具体的な特許出願申請書まで示しながら、その光学系を探っていきます。

また次のオーバーホール工程では、順番に組上げていく中で、様々な発見要素についても説明を加えていきます。特にこのモデルのあまりにも特異なオドロキのヘリコイド駆動方式には、だからこそのトルク感に、きっとご納得頂けると思います。

このヘリコイドの駆動原理は、今現在誰一人ネット上に告知していない事実ですから、今回扱った個体の製造番号から捉えられた1951年製造個体との事実に照らし合わせても「驚異的な原理」手法を介在させている駆動なのだと、初めて理解できました!(驚)

それは或る意味、巷の数多くの同型モデルが抱え続けるトルクの問題の根源でもあり、且つその改善手法のヒントまで明示している点で、単なる自慢話だけに終わっていないことを、ここに申し上げている次第で御座います。

つまりこのモデルのトルク感の違和感を改善させることは・・可能だと指摘できるものの、そこには合わせてマウント規格の原理が影響するので、なかなかに難しい側面を持ち合わせています。

・・是非ご購読下さいませ!

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